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上杉隆著「国家の恥 一億総洗脳化の真実」
この本、数週間前に読み終わっていましたが、なかなかまとめができていませんでした。最初の方は原発・放射能の話題、最後の方はゴルフの話なんかが書かれています。


●世界中ではプルトニウムの検出をもって、いよいよ日本は取り返しのつかない原発事故を起こし、政府はコントロールを失いかけているとみられ始めている。欧米、とくにフランスを筆頭とした国々は、日本のことを悲惨な震災に見舞われた被災国というよりも、原子力エネルギーを管理できない核犯罪国家とみなし始めている。(2011年3月31日)(p.27)

●この1ヶ月間、私が訴え続けてきたのは「最悪のシナリオ」に進行する可能性を突き止め、それをいかにして止めるかという一点に尽きる。だから、メルトダウンが始まっている可能性、格納容器が破損している可能性、猛毒プルトニウムが放出されている可能性、海洋汚染の始まっている可能性、避難地域外にも放射性物質が飛来している可能性、東京にも飛んでくる可能性を指摘してきたのだ。これらの指摘は残念ながら、結果としてすべて正しかった。(2011年4月14日)(p.36)

●国際環境団体グリーンピースの海洋調査を断った国家は世界に2カ国しか存在しない。ひとつはインドネシア、もうひとつは日本である。2011年4月20日、グリーンピースジャパンは福島沖の放射能汚染を調べるため、海洋生物のサンプリング調査の申請を日本政府に対して行なった。~(中略)~「グリーンピースの調査が必ずしも正しいわけではない。どちらかというと政府に対して厳しい数字になりがちだ」こうした批判があるのは事実だ。またそれは日本国内において顕著(けんちょ)である。だが、仮にそうだとしても、日本政府の海洋調査とグリーンピースのそれでは、その信頼性において雲泥(うんでい)の差がある。~(中略)~~(中略)~少なくとも国際社会では間違いなくグリーンピースの信頼性の方が高いのである。(2011年5月12日)(p.44)

●グリーンピースが、銚子の漁船も操業している海岸近くに打ち上げられたわかめを拾って測ったところ、計測器の針が振り切れたという(注)。もはや日本政府のデータを信じろという方が難しい現在、多様な情報を得て、そこから判断を下すのが国民の生きる道である。筆者が銚子を訪れた日、政府はようやくストロンチウムが海洋に流れ出ていることを認めた。カルシウムに似た成分で、水に溶けやすく、骨に溜りやすいストロンチウムが海に流れているということがどういうことかは想像もしたくない。
注:グリーンピース・プレスリリース 2011年5月12日「高濃度の放射性物質を海藻類から検出 グリーンピースの海洋調査で、政府に緊急調査を要請」(2011年5月12日)(p.47)

●地形の関係で高い放射性物質の飛来が認められると3月にIAEAが指摘すれば、WHOも、乳幼児と妊娠している可能性のある女性だけでも優先的に避難させてはどうかと打診している。にもかかわらず、日本政府はこの2カ月間、国際機関のそうした「忠告」を無視し続けたのだった。過去、IAEAの「査察」を断ったのは北朝鮮、リビア、イランくらいではないだろうか。日本政府はそうした国々と同列で扱われる条件を自ら世界中に提示してしまっているのである。(2011年5月19日)(p.50)

●少なくともこの2カ月間で、日本政府は、WHO、IAEA、グリーンピースという3つの国際的な機関と団体を排除し続けてきた。それは世界からみれば、情報隠蔽以外の何ものでもない。日本が世界の孤児となりはじめている現実を、政府もメディアも国民も直視しなければならない。もはや日本は1986年当時のソ連を笑えなくなっている。少なくとも、当時のソビエト政府は、事故発生1カ月後には住民の強制移住を完了させ、国際機関の査察を受け入れている。情報公開に関して、現在の日本は、東西冷戦時代の共産国家のそれよりも酷(ひど)いのかもしれない。(2011年5月19日)(p.52)

●骨などに蓄積しやすいストロンチウムはセシウムと違って一度体内に取り込まれると排出されにくい。よって、海洋生物がそれを取り込んだ場合、食物連鎖と生物濃縮によって被害が拡大する恐れがある。(2011年5月26日)(p.54)

●ところが、一人の政治家の出現によって、すこしばかり事態に変化がみられるようになってきた。「政府としてしっかりと海産物の調査を行なう」5月23日、記者会見に臨んだ筆者に、細野豪志首相補佐官はこう約束した。細野補佐官は約束を守る政治家である。少なくとも4月以降、つまり、統合対策本部の設置以降、それは確実に証明されている。細野氏が表舞台に出てきて以来、東電、保安院、霞ヶ関などの隠蔽(いんぺい)が次々と明るみに出てきているが、それは、明らかに彼が事務局長として陣頭指揮を執(と)るようになってからだ。それまでの政府の対応は酷(ひど)かった。菅首相と枝野官房長官などの政治家は、東電と役人の嘘(うそ)に簡単にだまされ、結果として「安全デマ」という誤情報を国民に流しまくっていたのだ。(2011年5月26日)(p.56)

●検査を担当したフランスの放射線測定機関「アクロ研究所」のデービッド・ボアイエ理事長は記者会見で「福島市周辺の子どもらに極めて高い確度で内部被ばくの可能性がある。事故前の数値はほぼゼロだったと考えられる」と話した。発表によると、尿は5月下旬に採取。放射性セシウム134の最大値は8歳の女児で尿1リットル中1.13ベクレルだった>(共同通信)きょう、共同通信が発表したニュースは衝撃的なものだった。福島の子どもたちの被曝(ひばく)が確定的になったのだ。(2011年7月1日)(p.63)

●なぜ、東京地検特捜部は、東京電力本店に家宅捜索をしないのか。~(中略)~先月、捜査当局者のひとりに尋(たず)ねた際、その人物は私にこう回答した。「まだ、原発事故は進行中であり、ここで捜査に入るわけにはいかない。すべてが終わってからだ」政治も、マスコミも、東電に対しては及び腰だ。追求をしないどころか、東電幹部を庇(かば)うかのように「復興」「支援」ばかりを謳っている。(2011年7月1日)(p.65)

●この国では、あまりに「巨大な悪」は免責されるのだ。国家が加担し、マスコミが黙認した犯罪は、見逃されるのだ。そして、5年後、10年後、国際賠償などの信じがたい不幸がこの国を襲い、多くの国民が被曝による健康被害と戦い始めた頃、東電幹部たちは、引退し、何食わぬ顔で生活していることだろう。~(中略)~犯罪者は罰せられるべきなのだ。さもないと、民主主義国家としての日本の復活はありえず、また被曝者たちも浮かばれないに違いない。(2011年7月1日)(p.66)

●その象徴ともいうべき原発推進新聞のひとつ日本経済新聞は、会見の翌日(7月14日)の朝刊で、菅批判の見出しを次々と打った。~(中略)~客観中立を標榜(ひょうぼう)しているはずの日本の新聞だが、自分たち、もしくは最大のクライアント(電力会社)の利権が絡むと、こうも見苦しくなってしまうものなのだ。(2011年7月15日)(p.74)

●6月2日、内閣不信任案決議提出によって、早速、追い詰められた菅首相は、即時退陣を回避するため、「一定のめど」退陣をほのめかした。その結果、菅内閣はレームダック状態になり、マスコミは「新聞辞令」によってすぐに後継者報道を始めた。さらに、脱原発政策でもブレーキがかかりはじめ、6月18日には、海江田万里経済産業大臣が停止中の原発再稼動の要請を行い、事実上、脱原発の動きはストップしたかにみえた。(2011年7月15日)(p.75)

政府とメディアの官報複合体は、決して本当のことを国民に知らせない。そして、ほとぼりの冷めたころ、換言すれば、手遅れになったころに初めて、「-わかった」と公表し、報道するのである。もちろんその間、多くの国民が被曝を繰り返しているという事実は伏せながら-。飯館村のときもそうだった。~(中略)~ところが、政府が全戸避難を決定したとたん、あたかも初めて汚染されたかのように報じる。だが、飯館以上に汚染された地域のある福島市や伊達市については、飯館村のように触れることはない。なぜなら、飯館村の人口は約6000人程度、一方、福島市などの人口は軽く十数万を超える。それゆえに、本当のことを公表できないというのだ。「避難人口の多さ、経済的損失なども考慮して、そう簡単に判断できるものではない。影響が大きすぎる」5月のことだった。なぜ、福島、伊達、二本松、郡山、白河など福島中通りの住民避難を実施しないのか、筆者が政府中枢の人物に聞いた際に返ってきた言葉がこれである。「本末転倒でしょう。それだけ影響の大きい事故を起こしたから、避難させなくてはならないんでしょう」こう反論したものの、いまだ政府は対応していない。(2011年7月21日)(p.80)

●政府が、その政権運営、権力維持、情報管理のために行なうメディア戦略をスピンコントロールという。情報統制の基本中の基本で、もはや世界中の国では常識となってさえいるこの言葉を、日本のメディアだけが扱わない。米国ではベトナム戦争の1970年代、そして冷戦末期の80年に、メディア統制のために盛んに語られた政治用語のひとつでもある。実際、ホワイトハウスの記者会見場は"スピンルーム"とも呼ばれ、日常的に、記者たちが政府のスピンを警戒する空気ができている。(2011年8月4日)(p.87)

政府が、なでしこジャパンへの国民栄誉賞検討のリークをはじめた8月1日、何が起きたか考えてほしい。~(中略)~<東京電力は1日、福島第1原発1、2号機の原子炉建屋の西側にある排気塔下部の配管の表面付近で、計測器の測定限界に相当する事故後最高値の毎時10シーベルト(1万ミリシーベルト)以上もの高い放射線量を計測したと発表した-(以下略)>(毎日新聞)。新聞・テレビはこの恐ろしいニュースをこの日以降、十分に報じたとはいえない。10シーベルトという致死量を軽く上回る放射線量検出の大ニュースは、国民栄誉賞という人体に何の影響もないどうでもいいニュースに取ってかわられてしまった。とくに民法テレビは、このニュースを朝から晩まで流しつづけ、政府のスピンに自ら協力しているかのようである。~(中略)~当時、東京電力は1シーベルト以上の放射線量を測る機器はないと断言し、2号炉外のピット周辺で計測した作業員の健康調査の結果すら発表しようとしなかった。ところが、ふたを開けてみれば、10シーベルトである。しかも、きちんと測れる機器があるではないか。(2011年8月4日)(p.88)

●これは、3月の原発事故発生直後、筆者が自らのメルマガで配信した世界各国の避難勧告の様子である(188ページ参照)。
【3月23日現在、原発事故への各国政府の対応】(p.188の表から以下に抜粋)
米国
福島第一原発から80キロ圏外への避難勧告
チャーター機で約100人が台湾へ退避
外交官らの家族約600人に退避許可
軍人の家族2万人の国外退去を支援

英国
福島第一原発から80キロ圏外への避難勧告
チャーター機を香港まで運航

スペイン
福島第一原発から120キロ圏外への避難勧告
チャーター機を運航

オーストラリア
福島第一原発から80キロ圏外への避難勧告

ニュージーランド
福島第一原発から80キロ圏外への避難勧告

韓国
福島第一原発から80キロ圏外への避難勧告

シンガポール
福島第一原発から100キロ圏外への避難勧告(2011年8月4日)(p.187)

■■■■■以下は、2011年3月11日前の記述となっています。■■■■■

●南アフリカ共和国のヨハネスブルグに本社を置くデビアスは、長い間、ダイヤモンド原石の採掘・加工・供給会社として、世界市場を独占してきた。だが、そのブランド名を表に出すことはほとんどなかった。たとえば、年末の新聞各紙の広告をみればわかるだろう。「ダイヤモンドは永遠の輝き」というキャッチコピーには社名がない。ほとんどの読者が気づかない程度に小さく「デビアス」の名が記されているに過ぎない。世界のダイヤモンドビジネスを1世紀以上にわたって支配してきたデビアスグループが日本に進出したのは2001年のことだった。LVMH(モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン)との合弁会社「デビアスLV」が、高島屋、松屋、伊勢丹などのデパートに小売店を出店したのだ。(2007年12月26日)(p.234)

●そして、婚約した日本人カップルの約70%が、ダイヤモンド指輪を買うようになったのは、1968年にデビアスが始めたあるテレビキャンペーンのためだ。婚約指輪は給料の3カ月分-デビアスが発案したこの宣伝文句は、日本のみで通用する概念だ。日本での市場調査の結果、結納金が月給の3カ月分だと知ったデビアスは、このコピーを広めることに専念した。(2007年12月26日)(p.236)

●昨夜の「ニュースの深層」生放送開始30分前、出演者控室での小沢氏と筆者の雑談も、まさしく、この「横並びで一方的」という日本社会全体に蔓延(はびこ)る「意識」を話題にしていたのだった。「怖がって、他人と違うことをしないようにというのが日本社会に蔓延る病理かもしれないね。他人と違うことをするとすぐ叩かれるから、結局みんな一緒のことをしようとする。こうした慣習をなんとか変えようとずっとやってきたんです-」その政治生活の40年間で、小沢氏は世界中の政治家や官僚、経営者やジャーナリストたちと触れ合ってきた。その経験を語る中で、小沢氏は筆者にこう漏らし、日本社会の特異性とその限界について嘆いたのであった。(2011年1月13日)(p.169)

●小沢氏の言う通り、今の日本社会、いや記者クラブメディアに欠けているのは、フェアな議論の場を作ろうという寛容さだ。持論以外は一切排除し、自らの正当性ばかりを声高に主張する。それは半ば狂信的であり、欺瞞(ぎまん)に満ちている。(2011年1月13日)(p.171)


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