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内田和成著「論点思考」
内田和成さんの本は、上司に薦められて読んだ「仮説思考」が最初でした。その後「コンサルティング入門」や「スパークする思考」、「異業種競争戦略」も読みましたが、どれも大変役に立っています。zuKaoは読んだ本の内容をblogに備忘録としてメモしているのですが、そのテキストデータはiPod touchに入れて、通勤電車の中で読んだりしています。本を読んでしばらく時間が経った後に読み返すと、仕事の役に立ったりすることもたまにあります。今回も、きっとそのようなチャンスが来るものと信じ、しっかり備忘録をまとめました。



●どうしたら正しい問題、あるいは解くべき問題に突き当たることができるのか。ボストンコンサルティンググループ(BCG)では、この解くべき問題(課題)のことを論点と呼んでいる。~(中略)~論点とは「解くべき問題」のことだが、その解くべき問題を定義するプロセスを論点思考と呼ぶ。~(中略)~最初に論点設定を間違えると、間違った問題に取り組むことになるので、その後の問題解決の作業をいくら正しくやったところで意味のある結果は生まれない。(p.2)

●論点設定を正しく行なうことで、考えるべきことは限定され、考えなくてもよいその他多くを捨てることができる、これが論点思考のメリットである。そのため、優秀なコンサルタントは、自分の経験と勘、顧客(上司)の問題意識、起きている現象の解釈、こうしたものをすべて照らし合わせて論点を設定する。パートナークラスのコンサルタントであれば、他の調査・分析作業は部下に任せることはあっても、論点の設定だけは自らが徹底的に行なう。(p.3)

●ピーター・ドラッカーは次のように述べている。「経営における最も重大なあやまちは、間違った答えを出すことではなく、間違った問いに答えることだ」"The most serious mistakes are not being made as a result of wrong answers. The truly dangerous thing is asking the wrong questions." (Men, Ideas and Politics) (p.19)

●論点設定に不慣れな人はいきなり③の手法の一つである「顧客・上司へのヒアリング」から取りかかる。そして聞き取ったものを「構造化」しようとする。要するに与えられた課題について、それが解くべき論点であるとなんの疑いもなく作業を始めて、結果としては顧客・上司の満足する解決策を見極めることができずに失敗することが多い。ベテランは「本当の論点はなにか」を考える。初心者はインプットと構造化を繰り返す。ここがベテランと初心者の大きな違いだろう。(p.47)

●例えば、経営者が「営業に問題がある」といっているときに、商品開発や生産に目を向ける。というのも、経営者が関心をもっている分野は、企業の中でも比較的しっかりマネジメントされているのに対し、経営者があまり関心をもっていない分野に大問題が潜んでいたり、改善の宝の山があったりすることが多いからである。事業会社のビジネスパーソンなら、仕事の依頼主(社長、部門長、上司)の関心がうすいところを疑ってみるべきだ。(p.82)

●論点らしきものが目の前に現れたとき、私は次の3つのポイントで問題を検討する。
①解決できるか、できないか。
②解決できるとして実行可能(容易)か
③解決したらどれだけの効果があるか。(p.89)

●筋のよい論点とは、かなりの確率で答えが出そうな論点であることが必要条件。そして、その解決策を実行したら、企業として成果があがりそうなもの、ここまで満たしていれば十分条件といえる。つまり、簡単に解け、容易に実行でき、実行すると大きな効果が短時間で表れるのが「筋のよい」論点。反対に、解くのがむずかしい上に、解いたとしても実行がむずかしく、実行しても効果がなかなか表れない、表れたとしても小さいのが「筋の悪い」論点ということになる。(p.99)

●BCGの先輩コンサルタントの島田隆さんから教えてもらった言葉に「戦略とは捨てることなり」という言葉がある。元は誰か米国のえらい人の言葉らしいが、BCGに入りたての頃に聞いて、戦略の要諦をとても簡潔に語った言葉として印象に残っている。ビジネスにとって大切なのは、やらないこと(事業・商品・仕事の仕方・取引先・研究など・・・・・・)を決めることで、これが実はむずかしい。(p.104)

●コンサルティングの世界でプロービングという言葉がある。針で探りを入れるというのが本来の意味だが、こちらからなにか刺激を与えることで、相手の反応を引き出し、本質を探る手法だ。~(中略)~論点を設定していく過程で、相手の考え方、問題とされる事柄の状況などに基づいて、これが論点ではないかという仮説を立てる方法には次の3つがある。いずれもプロービングを活用する。
①質問して相手の話を聞く
②仮説をぶつけて反応を見る
現場を見る(p.110)

●仕事でも私生活と同じように、相手の発言の真意、意図、バックグラウンドを考えるべきだ。一ついえることは、仕事でもプライベート同様に直観を大切にしたほうがいいということだ。仕事は論理的に考えなくてはならないと思い込んでいるビジネスパーソンは多い。だが、直観を重視し、後からそれを論理的に説明するように考えたり、あるいはどうやったら検証できるかを考えるということがあっていい。(p.126)

●整理や構造化というと、読者の中には、いよいよロジカル・シンキング(論理的に物事を考えること)の出番だと思う人がいるかもしれない。例えば論点を大論点から中論点、小論点と順番にツリー上に整理するイシュー・ツリー、あるいはすべての論点を抜け漏れがなくかつダブりがないように整理するMECE(Mutually Exclusive Collectively Exhaustive)、議論をAだからB、BだからC、CだからDと順番に追っていくロジックフローなどである。だが、私はこうした手法はほとんど使わない。念のためにBCGのシニアコンサルタントたちにインタビューしたところ、やはりそれらの手法を使っている人はいなかった。論点が明確になってからそれを検証したり、抜け漏れを防止するためにそれらを使うコンサルタントはいるが、それらのフレームワークに沿って作業していくことはない。この辺りが本に書かれていることと実際に行なわれていることの大きな違いだ。しかし、彼らコンサルタントも紙に書いて論点を整理し、構造化する方法をとっている。まずキーワードを書き並べ、論点として成立しているかを考える。それらが世に知られたイシュー・ツリーやMECEでないだけだ。いってしまえば、それぞれが独自の方法でやっている。(p.140)

●コストアップ、競争激化、子どもの数の減少は、業界全体に等しく起きているので、それだけが理由であなたの会社だけが落ち込むのはおかしい。もし本当に業界構造の問題だったら、他社にも等しく起きているはずだ。それが起きていないとしたら、それは本質的な問題ではないはずだ。(p.170)

●私の引き出し(工具箱)には、さまざまな内容が入っている。例えば、次のようなものだ。
~(中略)~
・ロジャースの普及理論
・コトラーの競争地位別戦略
・アンゾフの成長マトリックス
その他、さまざまな経営法則が入っている。だが、毎回これらを片っ端から適用することはしない。(p.174)

●作業に没頭したことのない足腰が弱い人間に、ちゃんとした判断ができるのかとも思う。だから、一度、作業屋になることは避けて通れない道なのではないかと思う。どの作業をどのくらいやって、なんの答えが出せるのかという感覚がない人には、正しい問いと仮説はもてない。ビジネスパーソンの場合、どんな業界でも現場をやっているというのは大事だ。経営の意思決定は0か、1かの世界ではない。グレーの世界の意思決定になってくる。それができるのは現場での経験だ。(p.176)

●ダイレクト損保が主に扱うリスク細分型保険は、さまざまな条件で事故を起こす可能性の低い人を割りだし、安い保険料を提示する商品なのだ。ゴールド免許証の人、頻繁に車に乗らない人などをCM等で呼び寄せ、保険金の支払いを抑えて収益を確保する。いくら保険料を安くしても、保険金を支払わなくて済めば、十分儲かる。ダイレクト損保の肝は、いかに事故を起こさない人を探し、保険加入してもらうか、というノウハウだ。これを、クリームスキミング(収益性の高い分野のみに業務を集中させていいとこ取りをすること)やチェリーピッキング(収益性の高い分野だけを選ぶこと)という。既存プレーヤーは往々にして既存のパラダイムでものを考えるが、このように、「もし新規参入者だったらどうするか」という発想で自分たちの戦略を考えてみると、いままでとは違うアイデアが出る。(p.192)

●新しい発想を生みだしたり、人にはないものの見方をする視点というものは、センスが必要で、訓練すれば身につくという類のものではない。しかし、視野を広げ、視座を高める努力を続けていくことで、経験が蓄積され、結果として新しいものの見方や発想を生みだす視点が磨かれていく。(p.199)

●コンサルタントの場合は、顧客の悩みや問題意識を疑ってみるのが商売みたいなところがあるので、つねに別の論点を探そうとする訓練ができている。ところが一般のビジネスパーソンの場合は、どうしても上から与えられた課題を鵜呑みにしがちである。(p.203)

●新人コンサルタントが一人でクライアントに出向き、アイデアを提案したとしよう。このときクライアントから反論されると、説得しようとしてしまうコンサルタントが多い。~(中略)~経験を積んだコンサルタントは、たとえ反論されても、その場でいったん話を聞く。傾聴してクライアントはどこに引っかかっているのかということを解きほぐす。~(中略)~話を聞くコンサルタントはクライアントから評価される。「Aさんに話すと、スムーズに物事が進む」などといわれる。食い違ったときこそチャンスなのだ。対立したときに守りにいかないで、食い違っていることをすべてオープンにして話を聞くことで、論点がクリアになっていく。聞く力とは極論すると問題意識だ。問題意識をもって聞くと、相手が何気なくいった言葉が自分のアンテナに引っかかる。問題意識がないと聞き逃してしまう。(p.216)

●論点思考は問題解決の最上流にある「解くべき問題の設定」プロセスのことを指し、仮説思考は「仮の答え」をもとに思考するアプローチである。この二つは対立する概念でもないし、上下関係にある概念でもないし、どちらが先でどちらが後というように順番に使われる概念でもない。~(中略)~すなわち、仕事の問題解決のプロセスを①問題発見、②問題解決、③実行の三つのプロセスに分けたとき、論点思考が最も力を発揮するのが問題発見のプロセスである。~(中略)~その前半の論点設定に力を発揮するのが仮説思考である。(p.229)

●つねに解くべき問題(大論点)はなにか、あるいはそれを解くためにはどのような中(小)論点に答えを出すのがふさわしいのかを自問しながら、行きつ戻りつするのが現実の姿であることも理解した上で、論点思考を活用してもらいたい。(p.232)
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