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ポール・レンバーグ著「会社を変える 不合理のマネジメント」
Author: Paul Lemberg
Title: Be Unreasonable

なんとなくAmazonで購入したこの本ですが、なかなか面白かったです。p.268に「バタフライ効果」が登場するのですが、これは前回読んだ「カオティクス」にも登場しました。すごい偶然です!



●理にかなった行動をするとは、昔から行われていたことや、ずっと昔に誰かがこうすべきだと言ったことをあたかも絶対的に正しいかのように取り上げ、その結果、素晴らしい結果をもたらすかもしれないユニークな考えを殺してしまうことだ。~(中略)~理にかなった行動をすることはビジネスを維持するための助けにはなるかもしれない。しかし、それは同時に、ビジネスを大きな上昇軌道に乗せることへの妨げになる。(p.ii)

●この"並はずれた"という言葉を考えてほしい。分解すれば、"並"から"はずれた"となる。"並以上"という感覚ではなく、"並からはずれている、並と違う次元にある"という感覚だ。そして、これこそが私が言わんとする不合理の意味だ。(p.2)

●計画づくりは出口戦略から始めよ。ほとんどのビジネスは今現在の考えや機会に基づいて組み立てられているが、どのような結末を迎えるかについては全くと言ってよいほど考慮されていない。(p.5)

●あなたは無駄をしなければならない。さもなければ、何もつくり出すことが出来ない。初めから上手く機能する発明などあり得ない。もし無駄や失敗を避けようとするならば、それは、おそらく実験や改革を避けることにつながる。偉大なことを成し遂げようと思うならば、失敗しなければならない。(p.6)

金曜日は仕事を休め。~(中略)~来る日も来る日も全力で働けば、短期的には素晴らしい結果を生むことが出来るかもしれない。しかし、消耗を生む。物理的な疲労だけではなく、精神的な消耗、考えの消耗を生む。進み続けるためには気晴らしが必要だ。オフの時間をとり、その時間を使って新たなエネルギーを養うのだ。(p.7)

すべてを正しくやろうと悩んではいけない。そのために、バージョン2.0があるのだ。完璧を期そうとすれば、進歩が阻害されてしまう。~(中略)~もし最初からすべてに完璧を期そうとすれば、そこに至るまでに莫大な時間を要するだろうし、決してその時が来ないかもしれない。まずは機能性と作業性を考え、市場の混沌の中で実験せよ。その他の問題は後で修正すればよい。(p.7)

●あなたは何のために今のビジネスを行っているのか?それを達成する上で、どのような目標を設定していたか?~(中略)~もし、自分のビジョンについてもはや強い気持を感じていないならば、新たなビジョン作業に取りかかるべき時だ。(p.31)

●エジソンはこの研究に3年間を費やし、ついに、13時間連続照明可能な白熱電球を開発した。彼はこの記録を100時間まで伸ばした後、勝利宣言に臨んだ。「私は失敗などしていない。単に、上手くいかない方法を一万通り見つけただけだ。」(p.36)

●起業家は、何か物事を成し遂げようとする時、自分たちの能力を楽観視しがちだ。自分一人で物事を計画しがちで、複雑なプロジェクトにつきものの、外部の力、予期せぬ結果、そして、混沌がもたらす思いがけない影響などを無視しがちになる。結果として、来月、あるいは来年に何を達成出来るかなどの個人的な見通しを作成しても、それは一度として現実のものとはならない。~(中略)~たとえば、ソフト開発者の完成見通しに関して、冗談じみた(しかし、それほど的はずれとは言えない)公式がある。"プログラマーの完成見通しは、持ってきた数字を半分にし、単位を次のレベルに上げよ"というものだ。あるプログラマーがこのプロジェクトを完成させるには4日かかると報告してきたとする。この場合、4を半分の2にし、単位を日から週にする。つまり、2週間かかると考えたほうがよいという意味だ。(p.46)

●ずっと昔、ほとんどのテーブルが木でつくられていた時、大工は作業台(ワークベンチ)の端に印をつけ、テーブルの足などの長さをマークしていた。こうすることで次の一片も同じ長さになるようにしたのだ。これがベンチマークの由来である。(p.51)

●常識的な人は自分自身を世の中に適合させようとする。一方、不合理な人は世の中を自分に適合させようとする。したがって、世の中の進歩はすべて不合理な人にかかっている。ジョージ・バーナード・ショー(p.54)

●従来のビジネス戦略はアウトサイド・イン型、すなわち、"予測の戦略"である。~(中略)~SWOT分析は、定義の性格上、既に存在するものを再認識し、既に機能しているものを最大限に活かそうとする。すなわち、この分析で得られる戦略は予測をもとにしたものである。(p.62)

●あるものが存在することすら知らない時、あなたは、自分がその存在を知らないということも分からない。あるものに気付いていなければ、それについて何も知らないということにも気付かない。もし自分が何を求めているか分からなければ、探すべきものが分からないばかりか、探さなければならないということにも気付かない。自分が可能性があると思っていないことに対し、正しい疑問を持つことは出来ない。答えるべき疑問が存在することにも気付かない。したがって、もちろん、あなたにはビジネス機会も見えない。それが見えていたとしても、あなたはそれを機会として認識しない。(p.66)

●スティーブ・ジョブズと彼のパートナー、スティーブ・ウォズニアックは、ある一つの疑問から出発した。「私たちはコンピュータにどうなってほしいのか?」彼らは、決してこの答を市場に求めようとはしなかった。後に、アップルⅡが軌道に乗った時、彼らは再度自問した。「なぜ、人間は何でも記憶しなければならないのか?」この問は彼らにGUIの道を開くことになる。有名な話だが、ゼロックス・パロアルト研究所でゼロックス・スターのユーザー・インターフェースに出会うことで、彼らはその"ツール"の原型を発見した。(p.70)

●不合理なアプローチでは、そこにどうやって到達するかなどはあまり重要ではない。戦略で重要なのは、目的、原則、そして結果であり、あなたが用いる戦術ではない。戦術とは"いかにして"である。(p.92)

戦術そのもには意味がない。金づちそのものに意味がないのと同じだ。意味があるのは新しい家を建てることであり、そのために使う道具ではない。(p.93)

●すべての状況に当てはまるルールなどない。私たちのビジネスや生活はあまりにも複雑であり、単純なガイドラインが100%すべてのケースに適切であるなど、あり得ない。ただし、会社のコアバリューのような本当に基本的なルールを破れと言っているのではない。ここで言っているのは、今まで慣れ親しんできたルールが進歩の妨げになっているように感じた時、あなたは少なくとも、そのルールが今なお適切なものか、あるいは、ある意味、遺物になっていないか、自ら進んで疑問を呈さなければいけないということだ。(p.106)

●結局のところ、ルール破りは何ら価値ある結果をもたらさないかもしれない。しかし、ブレークスルーはルール破りなしには決して起こらない。そもそも、それこそが、"ブレーク(打破)"という定義の一部なのだ。(p.109)

●"セルフサービスのカーシェアリング会社"を自称するジップカー(Zipcar)はまさにこれをするために設立された会社だ。同社のビジョン?-「オン・デマンド輸送のニーズに対し、信頼性の高い便利なアクセスを提供し、移動手段を補うこと。」これはレンタカー会社そのものだ。ジップカーは、様々な本に登場するニュー・エコノミーのありとあらゆるアイデアを実行に移し、インターネット、ワイアレスネットワーク、GPS、そして、RFID(無線自動識別)などの先端技術を徹底活用している。すべてのビジネスがセルフサービスで、すべての予約がウェブ経由で行われる、つまり長い行列待ちはないということだ。出かけるべき事務所もなく、車は街中の便利な場所(契約駐車場)に置かれている。事務所がないので営業時間もない。つまり、会社は24時間開いている。レンタルは、時間単位でも、日単位でも、週単位でも可能なので、必要に応じて長い時間も短い時間でも利用出来る。(p.127)

●ビル・ゲイツと、家族を養うためにソフトウエアのコンサルティング会社を興した人との間には多くの違いがあるが、主な違いは、ゲイツが「世界を変え、すべてのオフィスとすべての家庭にパソコンを備えるようにする」というビジョンを持っていたことだ。同様に、ヘンリー・フォードは、「すべての米国家庭に車を持たせる」というビジョンで競合をはるかに凌いだ。これこそが大きく考えるということだ。常識的な人は、自分の腕で抱けそうな、または、自分の頭で対処出来そうな物事に、自分の心のサイズを合わせる。(p.128)

もっと多くの結果を残すために休みを取るというのは直感に反しており(良いアイデアとは往々にしてそういうものだ)、組織の中でひんしゅくを買うかもしれない。そんなことは気にせずに、それを"精神衛生の日"と名付け、時間という費用に対する源泉徴収だと考えなさい。~(中略)~多くの場合、休みの時間をとるのは不合理になるのに必要なことだ。ただし、週末をこの休みだと考えてはならない。週末は通常は売約済みだ。あなたが必要としている休みは平日でなければならない。ハードワークすべき時にずる休みするのが、本来の"回復"の特性なのだ。(p.144)

●時には、求める結果を得るために、明らかな無駄も進んで生む必要がある。ダイレクトメールを考えてみよう。典型的なダイレクトメールの場合、反応率(送られた封筒やはがきに対し受取人が行動を起こす割合)は0.25~2%である。2%はかなり良い結果だと言える。~(中略)~では、このことは、ダイレクトメールなどは用いるべきではないということを意味するのだろうか?もちろん、違う。それは単に、無駄もプロセスの一部であることを意味しているだけだ。(p.165)

●どのダイレクトメールが、どの受取人が、どの見込み客が、どの新人が-どの何が-正しいかを事前に知るのは不可能だ(あるいは、少なくとも、法外なコストがかかる)。それこそが実験の本質であり、ビジネスにおける"生産的な無駄"の本質である。(p.166)

●1980年代、シティバンクのシステム開発グループには無駄を推奨するポリシーがあった。重要な新プロジェクトに同じ任務を担う複数のチームを立ち上げるのだ。シティバンクは、この戦略を、バンキング業界に革命をもたらしたATMの一号機をつくり上げる時に採用した。(p.167)

●米国の統計学者で、近代日本の製造業の父と考えられている、デミング賞のW・エドワーズ・デミングが信奉していた哲学は、「平均値を上げ、標準偏差を縮小せよ」に要約される。スーパースターのやり方をダウンロードし、それらをあなたの平均的プレーヤーにアップロード出来れば、あなたはまさにこのデミングの言葉を実行したことになるだろう。(p.186)

●普通の人は、周りの人が自分に期待しているだろうと思われることに対してエネルギーを注ぐ。一方、不合理な人は、世の中を揺り動かすようなことにレーザー光線を当てる。~(中略)~犠牲とは、何か価値あるもののために諦めることを意味する。重要でないものを捨てるという意味ではない。犠牲とは、意味あるものの中で何が最も意味あるものかと尋ね、残りを諦めるということだ。~(中略)~犠牲とは、不合理に見えるかもしれないが、何かに全力を傾けようとする人の道具である。(p.198)

●フォーチュン500社のCEO調査によると、82%が、自分の組織は戦略立案において効果的な仕事を果たしていると感じている。しかし、組織が戦略実行において効果的な仕事をしていると感じているのはわずか14%しかいない。『フォーブス』誌~(中略)~今、企業は戦略実行の方法を学ばなければならない。(p.208)

●H・J・ハインツ社CEOのビル・ジョンソンはこの状況を以下のように述べている。ビジネススクールの学生は、誰も実行について勉強したいとは思わない。実行が刺激的な仕事ではない。それと比べ、戦略は刺激的だ。大きなことを考えるだけで興奮させられる。しかし実際には、実行は戦略よりもはるかに重要である。(p.209)

●とりわけ、何か本当に新しいものをつくり出そうとしている時には、実際に役立つ十分な確証などあり得ない。なぜなら、顧客があなたの商品(サービス)を必要としているかどうか、その見込みは決して確実ではないからだ。彼らにとっては、あなたの説明がさっぱり理解出来ないことさえある。たとえば、ファックス機。ファックス機が発明される前までは、これをぜひほしいと言う者は一人もいなかった。書類を郵送するだけで十分だと思えたし、実際、ある意味、その通りだった。最初にファックス機を手に入れた者は、ファックスを送る相手さえいなかった。あるいは、ATMを考えてみればよい。ATM開発当初のフォーカスグループ調査では消費者の反応はきわめて否定的だった。ほとんどの人が、機械は信頼出来ないし、銀行は機械のミスを言い訳にしてお金をごまかすのではないかと思った。そもそも、銀行の支店窓口で何が悪いというのか?全く新しいアイデアをテストするのは実にリスキーだ。人は、自分自身が今まで全く経験したことのないものに対しどのように行動するかを知らないし、あなたに伝えることも出来ないからだ。加えて、人は皆、新しいアイデアに対し懐疑的になりがちだし、時には、ATMの場合のように露骨に反感を示す。会社の人間と同様、外部の人間も、どんな状況下であれ、自分たちの行動スタイルを変えたいとは思わない。だから、新しいアイデアは定着しづらい。もしそのアイデアが本当に新しいものであれば、それらは彼らの目には脅威にさえ見える。ほとんどの人は十分なイマジネーション能力を持っておらず、単に、新しいものがどのような形で彼らに利益をもたらすかを理解出来ない。もし投票の機会があるとすれば、彼らはノーに投票するだろう。(p.248)

●C・ノースコート・パーキンソンは、英国での官僚的なお役所仕事の経験に基づき、ある有名な法則を生み出した。~(中略)~"仕事は、その仕事に割り当てられた時間を埋めるまで拡大する。"~(中略)~自己啓発で有名なブライアン・トレーシーはそれを違った形で表現している。「経費は収入に見合うまで増加する」(p.253)

●要は、あなたはスピードメーターなしに車を運転しないだろうし、どれだけのガソリンがタンクにあるのかを知らずに車を運転しないだろう。また、タイヤに十分な空気が入っているか、どのくらいのオイルがクランクケースにあるかなども知っておきたいはずだ。しかし、ビジネスに関しては、十分な情報なしにともかくも運転しようとしたがる。(p.259)

●不合理なリーダーは、不確実性を取り除くことが出来ないことを理解している。彼らは、戦略では継続的な変化を解消することは出来ないことを知っている。彼らの目標は、自分たちのすべての事前準備は失敗するかもしれないという事実に対し準備することであり、出来る限り混沌を管理することだ。~(中略)~常識的な人は十分な準備をし、それをそのまま展開させる。環境が変化しても、事前に準備した仮説に基づいて反応する。しかし、今日、急速に変化する戦いの場は安定とは程遠いものだ。あなたが出来る最善のことは、出来る限り多くの情報を出来る限り早く集め、柔軟性を保つことだ。詳細な長期計画を立てるなどほとんど不可能であり、不合理なリーダーはそんなことはしない。その代わりに、彼らは行動を起こし、行動を測定し、継続的に検証し、そして、多くの調整を加える。(p.264)

●しかし現実を見ると、我々が住む世界は混沌としている。単純で、ほのかな、通常では検出出来ないような物事が、遠く離れた一見無関係と思える世界の物事に大きな影響をもたらす。これはバタフライ効果と呼ばれ、オーストリア人の動物学者、コンラート・ローレンツの空想力に富むメタファーに由来している。ローレンツは、ある時、ブラジルでの蝶の羽ばたきがテキサスの竜巻を引き起こす可能性があると言った。カオス理論学者はこれを、独特の冷静さで、"初期値に関する鋭敏な依存性"と名付けた。(p.268)
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