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遠藤功著『見える化-強い企業をつくる「見える」仕組み』
遠藤功さんの本は、「ねばちっこい経営」「現場力を鍛える」に続き3冊目です。今回の「見える化」は、何か新たな知見が得られたというものではなく、復習的な意味合いで読みました。


●私の定義する「現場力」とは、次の3つの条件が揃ったものである(図1-2)。
1.決められたルーチン(日常業務)をこなすだけでなく、現場で発生するさまざまな問題を「当事者」として解決しようとする強い意思、柔軟な頭脳、強靭な足腰を有している。
2.現場の一部の人間だけがそうしたマインドや能力を持っているのではなく、現場の業務に携わるすべての人間が、現場力の重要性を理解して参加する「組織能力」にまで高められている。
3.たんに改善活動を行うのではなく、現場力を徹底的に磨きこみ、競合他社をはるかに凌駕する「優位性」にまで高めようとする高い志・目標設定をしている。(p.12)

●「見える化」の基本は、相手の意思にかかわらず、さまざまな事実や問題が「目に飛び込んでくる」状態をつくり出すことである。「見る」ではなく、「見える」という言葉を選んで使っているのには、そんな意味合いが含まれている。「人間は問題が目に飛び込んでくれば行動を起こす」という動物的本能に訴えかけるのが「見える化」のポイントなのだ。だからこそトヨタのアンドンも、現場の管理者が担当職場のどこからでも「目に飛び込んでくる」ような大きな掲示板を天井から吊り下げているのである。もしアンドンが小さな情報端末だったとしたら、たとえ同じ不具合情報が検知されたとしても、同じ効果を上げるのは難しい。(p.25)

●図1-9:ダブルループのPDCA
W-PDCA.jpg
(p.33)

●「見える化」という言葉が広まる中で、微妙なニュアンスの違いを使い分けるために、いくつかの派生的な言葉が誕生し、用いられている。~(中略)~
1.見える化:
企業活動に必要な情報や事実、数値を「見える」ようにすること。見る側の意向にかかわらず、「目に飛び込んでくる」状態をつくるのが基本。
2.視える化:
たんに事実や数値を把握するだけでなく、さらに「掘り下げてより深く見よう」という時には「視える化」という言葉が使われる。つかんだ事実や数値を突っ込んで解析しながら、より本質や真因を注意深く見ようとする際のニュアンスとして用いられる。
3.診える化:
「視える化」と似ているが、具体的な問題を特定するために、さらに「細部を見よう」とする際に「診える化」が使われる。医学における「診断」と同じニュアンスがこめられている。腹部に異常がないかを超音波機器を用いて、モニターを見ながら診断することと類似している。
4.観える化:
深く見る、細部を見るとは逆に、「全体を見よう」とする際の言葉として、「観える化」という言葉が用いられる。個別ではなく、全体を「俯瞰」して把握する際のバリエーションと言える。(p.48)

●ITによる「見える化」の多くは、「見てくれるはず」という甘い期待を前提にした仕組みである場合が多い。「見よう」という意思のある人にとっては、それはきわめて有効な仕組みだが、大多数の見る意思のない人間にとっては、「見ない化」「見えない化」になってしまうリスクを抱えている。(p.53)

●トヨタ生産方式の生みの親である大野耐一(たいいち)元副社長は、「『データ』はもちろん重視するが、『事実』を一番重視している」と語っている。数値はあくまで「事実の一部分」にすぎないと認識したうえで、「見える化」の仕組みを構築しなければならないのだ。(p.55)

●そこでE社では、まず、「ヒヤリハット」という言葉を使わないことにした。現場にとっては「ヒヤリハット」は事故を想起させる言葉で、現にその報告は後ろ向きなものとして捉えられていた。そこで、名称を「安全予防提案」と変え、事故や災害を未然に発見する、もしくは防ぐという前向きなものであるということを強調した。そして、提案書は記入項目を最小限に抑え、「内容」よりも「シグナル」を発信させることの重要性を強調したのである。(p.101)

●カイゼンは現場の主体性・自律性がなければ定着しない。ほかの人から言われてやっているというカイゼンは長続きしない。現場の作業者自身が当事者意識を持ってカイゼンに取り組むかどうか-それが大きな鍵となる。(p.113)

●そこでシマノは、本社から若手を中心に人的な応援を得ながら、米国全土の卸、小売店を巡回する「キャラバン隊」を編成した。二人一組で半年かけて各地をまわり、次のチームと交代する。目的は販売ではなく、アフターサービスやクレーム処理、製品紹介、そして情報収集。各チームは骨身を惜しまず、米国全土をまわり、3年の歳月をかけて6000店の小売店をまわりきった。~(中略)~現在のシマノの役員や経営幹部には、初期の「キャラバン隊」経験者がたくさんいる。そして、「キャラバン隊」の考え方はいまも引き継がれ、各地で地道な市場の「見える化」活動が行われている。(p.131)
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