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ハリー・S・デント・ジュニア著「最悪期まであと2年!次なる大恐慌」
Title: The Great Depression Ahead
Author: Harry S. Dent, Jr.

なんか物々しいタイトルの本ですよね。2008年に書かれた本なのですが、なんとなく読んでみたくなってしまいました。馬鹿正直に読むと気が滅入ってしまう内容も多いのですが、「こんなになるのかぁ」と頭の片隅で認識しておき、その通りになれば「やっぱりそうか」と思い、幸いにも外れれば「ラッキー」と思えれば良いかなぁ、なんて思ってます、はい。

あと、この本の大部分は日本の事を書いてある訳ではないので、日本の状況に当てはめると、何年かズレが生じるものもあると思われます。



●2008年は怖い年だったと思ったかもしれないが、2010~12年には1930年代初頭以来の経済・銀行危機が訪れることになる。「自分はいろいろな業種に分散投資しているから大丈夫」などという考えは、はっきり言って間違っている。これからやってくる大暴落局面をやり過ごせるのは、現金と、信用力の高い団体・企業が発行した債券だけだ。「不動産は2009年でほぼ下落しきった」という見方も甘い。住宅価格は今後も、多くの地域でショッキングなほど下落するだろう。妥当な水準に戻るためには2008年に見られた10~20%の下落では不十分で、米国全土で50~60%下落する必要がある。(p.26)

●日本の日経平均株価は不動産バブル崩壊後の1990年から2003年にかけて、日本のベビーブーム世代の支出減少を背景に80%も下落した。東京の不動産価格は1991年から2005年にかけて60%以上下落した。「土地が新たにつくられることはないのだから、地価が下がるはずはない」という、昔からある議論とは正反対の現象だ。(p.27)

●今こそ「次の大恐慌」に備えなければならない。金融資産の市場には、一生に一度の「閉店セール」を思わせる投げ売りが出ると予想される。大半の人びとの富を吹き飛ばしてしまうような投げ売りだ。(p.28)

●それでも、これからやってくる不況は「大恐慌」と呼ばれることになる。なお、その次の大不況は私たちの孫の世代や、インドなどの新興国を2060年代後半から70年代半ば(または後半)にかけて襲うと見られる。そちらは、これからやってくる不況より厳しい、1930年代に似たものになるだろう。過去のバブル・ブームから教訓を学ぶとしたら、それは「すべての資産が値下がりして銀行が巨額の不良債権を抱え込み、それが償却されることで不況になるというパターン」で必ず終わるということである。不況になれば、主な投資対象は軒並み値下がりする。例外は高格付けの長期債、短期債、上下水道や輸送関連といったインフラ株、ヘルスケア株などに限られる。したがって、いろいろな種類の資産を買えばよいという従来型のアセット・アロケーション(資産分散)モデルでは、私たちがかねて警告しているように、無残な結果に終わるだろう。(p.40)

●私たちは長期サイクルを再度分析し、地政学的な環境がよい状態と悪い状態を16~18年おきに繰り返していることを発見した。前回のよい状態は1983年から2000年にかけてであり、2001年からは悪い状態に入っている。おそらく、この状態は長ければ2019年まで続く。悪い状態に入ると、人口や新技術のトレンドとは関係なく、株式市場での企業価値評価(バリュエーション)はよい状態のときの半分程度になってしまう傾向がある。(p.49)

●2009年の終わりごろから10年の終わりごろにかけては、10年代サイクルも4年周期の大統領サイクルも下降期に入る。10年代サイクルは2012年半ばまで下降を続け、2014年の終わりごろまではほぼ横ばいだ。実際、2009年半ばから10年の終わりごろにかけては、私たちが重視している長期サイクルも中期サイクルも、すべて下向きである。したがってこの時期は、今回の相場暴落およびバブル崩壊の局面で最も危険な期間であると私たちは認識している。ここで重要なことをひとつ指摘したい。これからやってくる大恐慌は、冬の寒さと同じように避けることができない。~(中略)~また、これは「必要な」プロセスでもある。考えてみよう。住宅が過去十数年と同じペースで値上がりを続けたら、皆さんの子どもたちにはまず手の届かないものになってしまう。つまり、大恐慌は、皆さんの子どもたちの人生や仕事を将来的によいものにするためにも必要な出来事なのである。(p.50)

●8.マンションや一次取得者向けの住宅、別荘、引退後の住まいなどを購入する機会は、2011年半ばから15年初めにかけて訪れると思われる。~(中略)~
10.次の大不況の最悪期は2010年半ばから13年半ばになると思われる。特に2011年の初めやその前後は失業率が12~15%、あるいはそれ以上に高まるおそれがあろう。(p.53)

●世界の人口トレンドを見る限り、欧米諸国の大半とアジア諸国の一部(日本、中国、韓国など)では高齢化が進行しており、経済は減速していく。その一方で途上国は経済発展を加速させ、支出も2040年代から60年代、さらにそれ以降にかけて増えていく可能性がある。この意味で潜在力が最もあり、2060年代末にいたるまで成長を持続できそうなのは、中国ではなくインドである。その次に潜在力があるのはブラジルだ。(p.67)

●2008年の終わりごろか、遅くとも2009年の終わりごろには、米国で新しい情報技術(IT)インフラの市場が飽和状態になると見られる。これも1928年や29年と同じ状況だ。したがって、高成長を続けてきたIT関連業界の成長は今後鈍化し、2009年の半ばか終わりごろにはIT関連主導の株価急落が生じるだろう。ナスダック指数は2010年後半か12年半ばまでに、2002年の安値である1108ポイント近辺かそれを下回る水準まで下落する可能性もある。(p.78)

●FRBは2010年半ばから11年にかけて政策金利をゼロ%近くに引き下げ、2012年までその水準を保つだろう。2012年の大統領選挙の勝者は、史上最大級の公共インフラ整備事業をスタートさせる一方、普通の労働者たちを守る法律を導入し、利益の出ている企業や富裕層にはこれまでより重い税を課すだろう。(p.86)

●株価は2010年の終わりごろから12年半ばまでの間に大底を打ち、持続可能な強気相場に入りはじめる公算が大きい。この相場は寿命が長く、地政学サイクルが終わる2019年の終わりごろか20年の初めまで、場合によっては22年の終わりごろまで続くだろう。(p.87)

●来るべき淘汰の季節と2023年ごろから36年ごろまでになりそうな成熟ブームの季節に事業を成長させるカギになるのは、ボトムアップの意思決定を認め、カスタマイズされた製品やサービスを低コストで提供することだと思われる。(p.89)

●5.人口サイクルもテクノロジー・サイクルも、2010年から20~23年にかけてデフレ気味の淘汰の季節、言い換えれば大恐慌の到来を示唆している。~(中略)~
6.この大恐慌の最悪期は2012年の半ばか終わりごろまでにやってくる公算が大きい。株価は、2009年半ばまたは終わりごろから10年の終わりごろにかけて急落すると予想される。(p.90)

●資本主義革命の好例として挙げられるのが、オランダの東インド会社である。1602年に設立された同社は多くの個人投資家から資本を集め、利益を求めて長期間の航海に乗り出した。これこそ、株式と株式市場のはじまりにほかならない。(p.108)

●8.私たちが観察しているサイクルをすべて考慮すると、株式購入の最大の好機は2012年半ばから終わりごろにかけて、あるいは2010年の終わりごろから2011年半ばにかけてとなりそうだ。長期的には、2019年の終わりごろから2020年初めにかけて、または2022年半ば~終わりごろにかけてが最大の好機になるだろう。中期的な株式投資なら、2014年の終わりごろにも可能性があるだろう。(p.131)

●株価は企業業績の拡大や経済の成長に合わせて上昇するが、住宅や不動産の価格にはそうした性質がなく、長期的にはインフレ率や建て替えコストとの相関性が高い。市場がこの長期トレンドに戻るだけでも、住宅価格は2005~06年の高値から40~50%下落しなければならないだろう。またこれから不況に向かうとなれば、住宅はさらに安くなるおそれがあり、下落率は40~60%に達するかもしれない。(p.136)

●私たちは2009年の終わりごろから12年半ば(あるいは終わりごろ)にかけて次の不況の最悪期を迎える公算が大きい。それに続く回復過程は2017年半ばまで続き、その後の不況は2020年(または23年)の初めまで続くだろう。(p.158)

●国が栄えて都市化が進むと、出生率は急激に低下する。そして時間がたつにつれ、人口に占める高齢者の割合がどんどん高まり、若者の割合はどんどん低くなっていく。人口を維持するのに必要な数の子どもを産んだり、既存のものに飽きたらず新しい技術やライフスタイル、ビジネスモデルを追求したりする若者が減っていく。子どもをたくさんつくるように政府が奨励しても間に合わず、高齢のためにからだを思うように動かせない人びとがますます増えていく。~(中略)~都市化と近代化が進むにつれ、その社会に住む人びとは子どもを以前ほどつくらないようになる。子どもをあまり持たないほうが高い生活水準を保ちやすく、いろいろなチャンスをつかみやすく、子ども一人当たりの教育投資を増やしてその潜在能力を高めやすくなるからだ。個々の家庭にとっては合理的な選択のように見えるが、社会や国全体の成長にはマイナスに作用する。~(中略)~この人口の減少は、それぞれの国や世界全体にいったいどんな影響を及ぼすのだろうか。最初に見られる現象は、イノベーションの鈍化だ。次いで経済活動が減速し、やがて生活水準が低下していく。(p.172)

●日本は1990年に真っ先に成長のピークを迎えた。欧州、東欧、ロシア、米国、オーストラリア、ニュージーランドでも2010年あたりからこれに続く。中国は2020~35年ごろに、東南アジアは2040~60年ごろに、中南米は2050~60年ごろにそうなる。~(中略)~北米と欧州では2010年から2020~23年にかけて、経済がかなり減速すると私たちは予想している。2009年半ば(あるいは終わりごろ)から2010~12年にかけては株価の劇的な下落が何度か見られるだろう。(p.176)

●鋭い観察眼で知られるフィリップ・ロングマンのような人口学者たちがいみじくも指摘したように、「中国は豊かになる前に老いる」のだ。中国の一人当たりGDPが欧米レベルに近づくのは、中国がピークを過ぎて長い下降局面に入る2035年前後のことだと思われるが、あくまで「近づく」だけであり、並んだり超えたりすることはなさそうだ。都市部への移住も、おそらくそれ以前にピークを過ぎているだろう。(p.183)

●21世紀の最後の40年間に経済成長と技術進歩が鈍化することは、まず間違いない。そして、逆説的だが、これが刺激になって世界的なベビーブームが巻き起こる可能性がある。1930年代の大恐慌の後にベビーブームが訪れたのと同じパターンだ。(p.196)

●ロシアは、人口の減少と少ない一人当たりGDPという、都市化の進んだ先進国にも見られる種類のガンを抱えている。経済成長というものは一度ストップすると、人口が増加するか、若者や移民がイノベーションや成長をもたらすかしない限り、再開させるのは難しい。ロシア政府は現在、これから子どもをつくる国民全員に報奨金を支給しているという。(p.210)

●北米と欧州との間には、北米は(特にメキシコからの)移民の比率が非常に高いという重要な違いがある。彼らは若い労働力の供給源であり、出生率も移住先の人びとより高い。だが、2000年代の米国では移民の多さに反発する動きが見受けられる。景気が減速し、失業率も高まる向こう20年ほどは、移民の流入が厳しく制限されると私たちは予想している。(p.212)

●アジアで最初に経済発展を遂げた裕福な国だが、支出の波はすでに15年以上前(1990~95年)にピークを過ぎた。イノベーションの波も同じころに2度目の(そして1度目より少し低い)ピークを迎えた。その後は、こうしたトレンドの下降を背景にマイルドなデフレが経済全体を覆っている。支出の波によれば、日本経済は2020年ごろにかけて小幅ながら再度盛り上がりを見せるはずだが、イノベーションの波はもう盛り上がらない。また、人口が大幅に減っていくため、支出の波は欧州をも上回る劇的な下降局面に入る。(p.225)

●しかし、中国のイノベーションの波は2010年を過ぎると急激に下降する。2015年を過ぎれば20代後半の人口も激減する。そのため沿岸部への移住はペースダウンし、経済成長も減速する公算が大きい。(p.226)

●2008年ごろから23年ごろまでは厳しい冬に似た「淘汰の季節」であり、従来型の資産クラスは、多かれ少なかれすべて価値を下げるだろう。どの資産クラスも下落するため、大半のアセット・アロケーション(資産配分)モデルは大失敗に終わる。(p.258)

2011~15年に住宅ローンを借りるなら、固定金利型を選べば金利をかなり低い水準に長期間固定できる可能性が高い。当初は変動金利で借りて、2017年半ばから2020~23年に来ると見られる最後の不況で金利がさらに下がったところで長期の固定金利に切り替えるという、積極的なやり方もあるだろう。(p.293)

●聡明なアナリストやエコノミストはもう何年も前から、米国の社会保障制度「ソーシャル・セキュリティ」と公的医療保険「メディケアおよびメディケイド」は存続可能な仕組みになっていないと警告してきた。高齢化が進んでおり、2030年ごろには一人の年金受給者を二人の現役世代で支えなければならない状況に近づくからだ。当然ながら、欧州やロシア、日本ではもっと厳しい状況が待っている。政治家も国民の大半も、この点については知らんぷりをしている。(p.308)

●私たちは富裕層や企業のオーナーたちに、バブル・ブームが終わったら一般大衆や政府から厳しい視線を浴びることになると以前から警告してきた。バブル・ブームの時代には、起業家は技術革新、イノベーション、雇用創出の旗手としてもてはやされる。たとえ一般の人びとよりずっと速いペースで財産を殖やしていても、だ。しかし、潮目が変わって失業が増え、医療費や年金、投資などの計画が狂ってしまうと、一般の人びとは怒り、その矛先をバブルをつくり出した起業家や金融機関、ビジネスマンたちに向ける。(p.321)
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