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デイジー・ウェイドマン著「ハーバードからの贈り物」
Author: Daisy Wademan
Title: Remember Who You Are

この本は、最近読んだ本で紹介されていたもので、Amazonの中古本で購入をしました。本の帯には、以下のような記載があります。

『仕事で落ち込んだとき、くじけそうになったとき、迷ったり悩んだりしたとき、「初心」を思い出させてくれるハーバード恒例の<最終講義>を一挙掲載』

※p.138に『優等学生友愛会(ファイ・ベータ・カッパ)』の記載がありましたが、『Φ・Β・Κ』が『優等学生友愛会』の意味だったというのを初めて知りました。


●ここに収めたエッセイは、これから社会に踏み出そうとするMBA課程の若き学生に向けられたアドバイスをもとにしている。だがリーダーとしての能力を高めたい人、やりがいがあると同時に困難な仕事に取り組み、良き指導者を求めている人であれば誰でも対象になる(就職したばかりの新人であれ、すでに役職に就いているベテランであれ、常に新しい刺激を必要としている点では同じだ)。(p.12)

●肩の力を抜くこと。仕事と家庭を両立させていくことは、時に大きなストレスになる。大事なのは、仕事やプライベートのどんな局面においても肩に力を入れすぎないこと。肩の力を抜き、人生を大いに楽しむ、それを忘れないことだ。あなたたちは、世界のなかで恵まれた位置にいる。熱心な先生や愛情あふれる両親のお陰で"幸運"を与えられたことを、十分認識してほしい。そして何よりも、幸運の女神がこれほど豊かに微笑んでくれたのだから、自分にはそれなりの責任があることを肝に銘じてほしい。幸運が成功を生み、成功は義務を生む。他の人びとの幸運を作り出すことで、あなた自身が最高の高みへと到達することができるのだ。(p.23)

●部下に仕事を任せるとは、誰かにあなたのアイデアを実行させることではない。その人のアイデアが実現するための環境を整えること、その人のビジョンに沿ったやり方でビジネスをさせることなのだ。上司からエンパワーされた部下は、与えられた状況から新しいリアリティを創り出す。そこには、仕事の成果はほかならぬ自分自身のものであり、自らの手でそれを創出しているという実感が生まれる。成果が自分の分身に感じられるようになるのだ。これが、さらなる自発性を生む。自分の存在価値が高まるのを感じ、仕事に全精力を注げば、さらに活動の場が拡がるという意識が生まれるのだ。(p.31)

●部下に仕事を任せ、部下のキャリアを開発するというのは、本質的には多様性の問題だ。言いかえれば、真の意味で他人の視点に立って物事を見るということである。~(中略)~だがここで言うのは別の意味の多様性、つまり自分とは違った考えを持つ人の視点に立って世界を見るという、根本的な意味での多様性である。多様性を尊重するとは、部下に対する支配(コントロール)を棚上げし、自分とは別の人間に仕事の一部(または大部分)を委ね、その人の裁量に任せることだ。(p.32)

●だがリーダーシップとは、野心を持つことではない。ただ目標を達成することとも違う。リーダーシップとは、他人にモティベーションを与えてやる気を起こさせ、チャンスを与えることである。~(中略)~成功という名の勲章に振り回されるのをやめ、あくまでも謙虚なリーダーでありつづけてほしい。(p.43)

●人生にもビジネスにも、確実なものはひとつもない。結果を保証するものは何もないのだ。それでも決断は下さなければならない。重要で物事を大きく左右するような決断を、不十分なデータや見当違いのデータをもとにして下さなければならないことも多々ある。そして世界は、肝心の事柄から注意をそらさせる雑音に満ち満ちているのだ。きわめて不確実で変化の激しい状況-今日のビジネス界は日に日にその度合を強めている-にあって、ビジネスやキャリアの方向を決めることは、姿の見えない剥製の鳥について答案を書くのとよく似ている。頼りになる情報はほとんどなく、あるのは今まで積み上げた知識と経験、そして直感だけだ。先の見通しを阻むものはたくさんある。混沌とした世界、周りの人間の非合理的なふるまい、冷酷で容赦ない環境……。そんななかでも前進するためのカギは、こう覚悟を決めることだ。なんであれ、価値ある目標-答案用紙を埋め、試験を最後までやり抜き、単位を取ることもそのひとつだ-を達成しようとすれば、手に入る情報は常に限られているということ。そして卓越した行動の裏には、なみなみならぬ信念、経験に裏打ちされた信念がなければならないということ。ビジネスにおいても人生においても、クリエイティブな行動を起こすには勇気と自信が要求される。(p.55)

●仕事用のペルソナを持っていれば、キャリアを築く過程で周りから浴びせられる批判や攻撃に持ちこたえることができるし、内なる自分が傷つくことを最小限にして生きのびることができる。仕事の世界はなべて厳しく、自分の力ではどうにもならないことも多い。~(中略)~とりわけ景気低迷期には、不愉快なことが多々起きる。~(中略)~もし自分のアイデンティティを丸ごと職場に持ち込んでしまえば、そこでの猛攻撃に自分のすべてがさらされることになる。だが、仕事と家庭をはっきり分けていれば、自らの内なる領域を守ることができる。仕事の場に襲いかかる外的な力から、内なる自分自身を守ることができるのだ。さらには、仕事以外の場にいる自分を持っていれば、それが厳しい仕事の世界を生き抜くための支えとなり、パワーを与えてくれもする。家庭生活では、仕事よりもずっと大きい自主裁量権が与えられるので、自分がなりたいと思う自分に近づけるし、自分にかかわる決断の大部分を自分で下すこともできる。そして家庭には、仕事の場にはない相互関係がある。どんなに仕事を愛しても、仕事はあなたを愛してくれないが、家族はあなたを愛してくれるからだ。だから私生活は、仕事から離れてホッとできる安らぎの場であり、自分で物事を決める権限や見返りの手応えを得られる場でもある。(p.63)

●数年前、私はヘンリー・フォード、アンドリュー・カーネギー、サム・ウォルトンといった20世紀を代表する企業家についての大規模な研究を行った。彼らの経歴を調べるうちに、その偉大な業績を可能にした重要な特質として、共通する点がいくつかあることに気づいた。たとえば、どの人物も、製品の価値を明確で覚えやすいキャッチフレーズに要約する能力を持っている。フォードは最初の量産車であるT型フォードを、「行きたいところへあなたを連れて行き、戻ってくる車」と呼び、イーストマン・コダック社の創業者ジョージ・イーストマンは自社のカメラを売り込むのに、「あなたはシャッターを押すだけ。あとは私たちにお任せください」と言った。明確で簡潔な表現力は、企業家にとってかけがえのない価値を持つのである。(p.64)

●私人としてのカーネギーは、文学や哲学に通じた、人間味あふれるリベラルな人物だったが、ビジネスの世界では、組合つぶしを図る無慈悲な男だった。彼は、仕事と私生活という2つの領域の間に、浸透性のある仕切りではなく厳然とした壁を築き、両社は相いれないものになった。仕事場に足を踏み入れるとき、カーネギーは別のペルソナを身にまとうのではなく、別の人間に変身したのである。(p.67)

●社員はあなたの質問を命令と解釈し、あなたが何か意見を言えば反発や質問などせず、必ずといっていいほど「ああ、それはいい考えですね」と相づちを打つ。部下はあなたの示す反応やコメントに怯え、全力をあげて悪い知らせをあなたの耳に入れないようにする。私がのちにCEOになったとき、友人はこうみごとに言ってのけたものだ。「スティーヴ、もう2度と手に入れられないものが2つあるよ-まずい食事と真実だ」(p.85)

●良い待遇を受けられるのは、たまたま今就いている役職のおかげにすぎないのに、自分がえらいからだと勘違いしてしまう。周りがあなたにぺこぺこし、都合のいいことだけを耳に入れるようになれば、会社が今どんな問題に直面しているのかわからなくなる。(p.86)

●まず必要なのは、あなたに反対意見をためらわずに言える何人かの同僚だ。異議を申し立て、議論し、反対意見を言ってくれる人間が周囲にいることは、リーダーとして真に成功するための必須条件である。~(中略)~それができる知的な率直さと勇気を持った人物を見出して、彼らが発言しやすい雰囲気を作らなければならない。~(中略)~相手に不快感を与えずに反論できるようになればそれに越したことはないが、何より大切なのは、その人たちがためらわずに異議を唱え、反対意見を言えるようにすることだ。(p.89)

●自分に自信のあるリーダーは、相手をリラックスさせ、自分の話に引き込むのがうまい。パワフルであることを示すのに、大きな声を出す必要はないのだ。(p.125)

リーダーにとって大事な仕事のひとつは、人の話を聞くこと、しかもよく聞くことである。~(中略)~リーダーの役割は、取り組むべき課題を設定し、方向性を定め、ビジョンを創出し、世界を変えるために一緒に働く人を組織することにある。でもそれにはまず、相手の心をつかむことが不可欠なのだ。(p.126)

●会社の海外支店でチームを組んで働く場合もあるだろうし、目指すものが自分とは天と地ほども違う相手と交渉しなければならないこともあるだろう。だが状況はどうあれ、リーダーとしてすべきことは、共通の基盤を確立し、相手と親密な関係を作ること、そして自分にとって望ましいイメージを相手に持ってもらうことである。これを効果的に行う秘訣は、個々の状況に即した戦略を練ることだ。そのためには、状況に対する細かな目配りが大切である。講演でも、あるいは報告や提案をするときでも、とにかく事前に聞き手について詳しく調べておくことが肝心だ。~(中略)~そしてどんな人たちが自分の話を聞き、目的は何なのかを知るだけでなく、その場の雰囲気をあらかじめ読み取ることも必要だ。もしネガティブでぎこちない雰囲気だったら、それを一変させる方法を考えなければならない。(p.126)

●あなたが将来勤める会社、あるいは率いていくことになる会社には、清掃員もいるし、部課長や受付係もいれば、重役もいる。こうした人びとの力があってこそ、あなたの会社が、そしてあなた自身が発展し、利益を生むことができるのだ。あなたが名前も知らないこれらの人たちは、自分のため、会社のために一生懸命働いている。(p.135)

●同様に、どんなに立派な行為も、金銭的な報酬の高さが動機づけにはなることはまずない。親が命懸けで子どもを守ろうとするとき、頭の中には年金プランのことなどないし、消防士が燃え上がるビルの階段を駆け上がるのは、それで収入が増えるからではない。偉大なリーダーは他者への思いやりから、あるいは自分という存在を超えた大義のために行動するのだ。(p.155)
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